留学

サッカー留学 短期?長期?

広がる留学の幅

近年、留学の幅がとても広がっているように思えます。
留学できる国の数は、十数年前に比べて増えてきていると思いますし、日本の大学と提携して交換留学という形で海外の大学へ行くことも馴染みのあるものになってきています。

サッカー留学もその一つです。
以前は「海外挑戦」とよく呼ばれ、サッカーのみをしに海外へ行くことを示すものでした。今でもプロサッカー選手の海外移籍のニューズなどでは「海外挑戦」と呼ばれます。しかし、サッカー留学は「留学」と付くように「学生ビザ」を用いて、海外で日本よりサッカーレベルの高い環境に身を置き、自身を成長させるものです。

このサッカー留学も現在、「「アマチュア」から「プロ」へのステップアップ」の意味合いを持つようになってきています。
海外で結果を残し現地でステップアップ、海外で学び日本に戻り留学以前より良いチームでプレーする、こういった目的を持つ人が多くなっています。

そこで今回は「サッカー留学」をする期間について話していきます。
目的によって、留学期間もその方法も変わってきますが、ぜひ参考にして頂ければと思います。

サッカー留学の期間の種類

サッカー留学の期間は大きく分けて3つあります。

90日以内の短期留学、91日以上180日以内の中期留学、181日以上の長期留学、この3つです。

これは一般的な留学における分け方に基づいています。
※尚、駐日スペイン大使館が発行する滞在査証に関する書類には、91日以上180日以内を短期留学とし、181日以上の長期留学と記してあります。

ここからは、それぞれの期間について簡単に説明していきます。
※日本国籍を前提とします。

短期留学[90日以内]

1週間、2週間、1ヶ月など、多くの人が長期休暇を利用して行う留学はこれに当たります。
高校卒業後から大学進学までの期間、学校の長期休暇などを利用してサッカー留学をされる人はたくさんいます。

90日以内であれば、滞在査証つまりビザの申請手続きは必要ありません。
パスポートと、渡航目的がわかるものや滞在先を証明するものだけがあれば問題ありません。

期間や費用を考えると、日本のチームに籍を置きながらでも行けますし、比較的気軽なものと言えるでしょう。

中期留学[91日以上180日以内]

90日を超え180日[約半年]以内の留学はこれに該当します。
スペインが求めるいくつかの書類を駐日スペイン大使館に提出した上で、それが認可されてた場合、学生ビザを取得することができます。
ただし、この学生ビザでスペインに滞在できるのは180日までです。約半年間が限度となります。

長期留学[181日以上]

半年を超える留学に関しては長期学生ビザとなります。
このビザは、先に述べた中期留学と同じような手続きをすることで取得することが可能です。ただし、中期留学の際に必要となる書類に加え、いくつかの書類を提出する必要があります。そのため、大使館への提出から取得までの期間は変わらないものの、提出するための書類の準備に多少時間がかかります。

サッカー留学の場合、10ヶ月〜1年の期間で申請することが多いです。

それぞれの留学の活用法

ここでは先ほどの留学期間の種類をもとに、どのようなサッカー留学ができるのか、どのようなサッカー留学が効果的なのかについて話します。

まず、これを話す上で「スペインと日本のサッカーシーズンの違い」を頭に入れておく必要があります。※詳しくは別の記事[長期留学、何月からがベスト?]で話しています。
ざっくり説明すると、次のようになります。

8月:プレシーズン[準備期間]
9月:シーズン開幕
※12月末〜1月上旬:クリスマス休暇
1月:シーズン再開
※4月:セマーナ・サンタ[1週間の休暇]
6月:シーズン閉幕
7月:シーズンオフ

これにそれぞれの留学期間を当てはめると次のようになります。

 

1.避けるべき[9月〜4月]の期間

最初にこれを見た時、ある人は「なぜ9月〜4月の期間はどの留学も入らないの?」と思うかもしれません。
この理由をまず説明します。
「一般的な留学」であれば、この期間には短期・中期・長期のいずれも入れることは可能でし、効果的であると思います。ただし、「サッカー留学」の場合、可能ではありますが、効果的とは言えません。
なぜなら「シーズン中」だからです。

スペインではリーグ戦が公式戦の全てであり、活動の主になります。
そのため、チームに登録されていない選手と登録されている選手では、少なからず違いがあります。つまり、練習参加のみの選手[留学生]に対して目をかけてくれない場合があります。
スペイン現地で、トレーニングに参加するだけでも価値があるとは思いますが、指導に定評のあるスペインで「現地選手と同じような指導を受けられない」と言うのはもったいないと思います。

これを現地の指導者に「留学生も同じように扱ってくれよ」と言うことにはかなり無理があります。なぜなら、チームはシーズン中な上、この時期だけに来る選手はチームと契約する可能性・意志もない、つまりチームにメリットがないのです。
これがさらに、人数も足りているチームで、練習参加の選手のレベルがそのチームに比べ高くないとなれば、それはもはやチームにとってデメリットとなります。
チームとの関係性が悪くなれば、その留学生だけでなく、今後の留学生にも良くない影響を与える可能性があります。これを避ける意味でもこの時期[9月〜4月]の留学はおすすめしません。

2.おすすめの時期は8月

短期留学

先ほどの図では、短期留学を「8月」と「4月の休暇期間」と記してありますが、その中でも短期サッカー留学におすすめの時期は「8月」です。

この時期には、セレクションを目的としたトレーニングを行うチームもいくつかあり、練習参加を行う選手が比較的多くいます。そのため、チームに練習参加を受け入れてもらいやすくなります。
快く受け入れてもらえれば、9月〜4月の留学生に比べ、より目にかけてもらえる可能性が高くなります。
また、日本の留学生からしても夏休みを活用することができるので、おすすめです。

「4月の休暇期間」に関しては、1週間から2週間であればこの時期もおすすめできます。
スペインにはこの時期にリーグ戦が休止することもあり、トレーニングの強度が少し落ちるものの、週末に他チームとの練習試合を設けることがあります。
練習試合とはいえ、現地の試合を短期で体験できることは、有効的な活用法だと思います。

長期留学

こちらに関しては、別記事で詳しく話しています。
「長期留学、何月からがベストなのか?」

3.中期留学はマイノリティ

[91日以上180日以内]の中期留学におすすめの時期は、3月〜6月末までの約4ヶ月間です。

基本的にスペインのリーグ戦は6月中旬に終わります。
3月中旬あるいは下旬(※高校卒業後)から6月末となれば、約100日前後となります。
スケジュールとしては、次のようなものが考えられます。

シーズン終盤に当たる時期なので難しいですが、練習参加する中で、契約できる場合もあります。契約できれば、残りのリーグ戦に出場できます。仮に、契約できなかったとしても、シーズン終了まで練習参加することが可能です。また、この期間には先ほどのセマーナ•サンタがあるため、他クラブとの練習試合に参加できる可能性もあります。

中期留学であれば、3月末に日本を立ったとして最大9月頃まで滞在できます。
シーズン終了後から数週間スペイン観光をして帰国もできますし、プレシーズンまでの間スペイン語を勉強し、8月に再度練習参加した後9月に帰国ということもできます。
もし「観光はあまり興味ないよ」「勉強はしんどい」と言うことであれば、一定期間であれば、現地の個人向けのサッカートレーニングに申し込みをしたりすることもできます。

この時期は、日本ではまとまった休みを準備することが難しいですが、現地でのさまざまな方法を考えることができます。

ここまで、おすすめのサッカー留学のかたちをいくつか紹介してきましたが、冒頭に話したようにサッカー留学の目的は人それぞれです。また、その数はサッカー留学する人の数だけ考えられます。
この記事が、サッカー留学を考えるサッカー関係者の人の参考になればと思います。

 

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