留学

サッカー選手の将来

サッカー少年の目標はプロ選手だけ?

皆が皆プロになれるわけではない

サッカー留学をする人の決まり文句のようになっているのが、「プロサッカー選手になる」ということです。まずは、これは決して簡単なことではありません。ましてや、誰もがなれるものでもありません。
各国にプロリーグというものは存在していますが、その全てのリーグで「サッカーだけで生活する」ことができている選手や、指導者はどれだけいるでしょうか。日本のJリーグで考えてみましょう。日本のプロリーグはJ1、J2、J3です。J1やJ2のチームであれば「サッカーだけで生活すること」は問題ないでしょうし、少し裕福な生活も望めるでしょう。しかし、一方でJ3のチームの選手の中にはそれが困難な選手もいると聞きます。

さらに言えば、このプロリーグに所属する選手は何人いるでしょうか?
日本で考えてみましょう。
J1で18チーム、J2で22チーム、J3で18チーム、各チーム25人と毎シーズン契約するとして、合計1450人になります。ちなみに、日本サッカー協会に登録している第一種登録の選手だけで約15万人います。パーセンテージで表すと、約1%、ただし、これはJリーグに所属する選手が全て日本人で考えた場合です。実際には、外国人選手もいます。近年、Jリーグに限らず多くの国で外国人選手が活躍しています。このように考えると、「サッカーだけで生活する」「プロサッカー選手」のパーセンテージはより下がると言えます。
つまり、皆が皆プロになれるわけではないのです。

サッカーを楽しくむ

以上のことを踏まえて質問です。

「プロサッカー選手になることが全てですか?」

よくサッカーイベントや練習の中で指導者の人が選手に対して「サッカーで何してる時が楽しい?ドリブル、シュート?」と聞く人がいますこれに対する答えは、人それぞれが持つものですが、「なぜサッカーをやっているのですか?」と聞かれれば大半の答えは次のようになるのではないでしょうか。

「サッカーが好きだから、プレーするのが楽しいから」

全てのサッカーファン、選手・指導者などを含めて、サッカーに携わる理由はただ一つ、「サッカーが好きだから」。そして、サッカー選手に限って言えば「サッカーをプレーするのが楽しいから」となるはずです。
これを忘れないでください。
プロ・アマチュア、子ども・大人、女性・男性、全てのサッカー選手にとっての喜びは「サッカーをプレーすることです。」スタンドから応援することでもなく、チームのサポートをすることでもない。サッカー選手はサッカーをプレーするからサッカー選手なのです。
もし仮に、「プレーする喜び」が「応援する喜び」に変わる時があれば、それは役割を変える機会だと思います。

日本では、公式戦に1試合も出ずに引退する選手がいます。さらには、これを美化することがあります。心の底からこれが変わることを願います。
サッカーをプレーする喜びを再認識し、それを得られる場所に行ってください。
お願いします。

スペインに学ぶサッカー文化

選手にとってより良い環境を!

そうは言っても、日本でもスペインでもどこの国でも、プロサッカー選手になることは全てのサッカー選手の夢であることは間違いないのではないしょうか。

プロになることは結果でしかない。

サッカー選手にはこのように考えてほしいのです。

その上で、より良い環境を求めてほしいのです。

ではより良い環境とは何でしょうか?
それをフットボールチャットではこのように提案します。

公式戦への出場時間を与えてくれるチーム、成長できるチーム、この両方を満たすチーム。

もし、あなたのことを1年間ベンチに座られせるようなチームであれば、そのチームはお勧めできません。ベンチにも座らせないようであればもう迷う必要性すら感じません。
もし、そのチームにいて学ぶことがないのであれば、そのチームはお勧めできません。指導者が指導しないようなチームに選手の大事な一年を捧げるべきではないです。

チーム・選手双方の関係性が大事

日本の「部活動」では、選手が入りたければそのサッカーチームに入れる場合がほとんどだと思います。つまり、チームが必要かどうかではなく、選手が入りたいかどうかの一方通行です。

一方でスペインの場合、基本的にセレクションとスカウトが存在します。
監督や選手スカウトの担当者が選手にオファーすることが、チーム作りの最初になります。それと同時に、セレクションも行いますが、選手獲得の基本はスカウトです。
チームにとって必要な選手、チームのレベルに合った選手をクラブや監督が選びます。

日本では、“選手を選り好みすることは良くないこと”と考える人もいます。
「教育的に選手を選り好みすることは良くない」など様々な意見があります。
しかし、チームに合っていない選手が来た時、「レベルが違う」、「チームのスタイルに合っていない」という理由でその選手を公式戦に全く出さないことが起こってしまいます。
そもそも、サッカー界に限らず教育の世界においても「取捨選択」というものは存在するはずです。また「適材適所」という言葉があるように、その選手のレベルに合ったチームに行くべきです。

以上のことを踏まえた上で、選手に「選ぶ権利」を与えるべきです。
そして、この選ぶ基準が先ほど紹介した「公式戦への出場時間を与えてくれるチーム、成長できるチーム、この両方を満たすチーム。」を探すということです。
選手の一方通行の考えでは、これを満たすことは非常に難しくなります。だからこそ、チーム・選手双方の意向がとても大切なのです。

スペインの場合、近年育成年代において、この選手の「選ぶ権利」を脅かす問題が起きています。それはクラブ側が選手の移籍を認めないということです。ただ、これには選手を受け持つ監督の意向は関係なく、クラブ上層部の意向のみで決まる場合が多いです。そのため、クラブに残っても選手が望むようなシーズンを送ることができないことがあります。
サッカー先進国と言われるスペインでさえ、こういった問題はあります。スペインサッカーの全てが良いとは言いません。しかし、スペインサッカーから学べることは多くあると思います。

最後に

間違えないでもらいたいことは、ここではプロサッカー選手を目指すことを否定している訳ではないということです。
ここで言いたいことは「プロサッカー選手を目指すことがサッカーをする全ての目的になっていないかを見つめ直して欲しい」ということです。その目的のために、自分のレベルとはかけ離れたチームに入り、公式戦での出場機会や十分な指導を受けられない環境に身を置くことを考え直して欲しいのです。それは、日本であっても、スペインであっても、どこであってもです。

大事なことは「サッカーをプレーする喜びを失わない」ということです。

その上で、ステップ・アップするということを考えてみてください。
そのステップ・アップの先にあるゴールがどこになるかは、その選手の持つ能力と努力、パーソナリティー次第です。もしかしたら、ゴールがプロの世界にある選手もいるかもしれません。

 

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