いつから始めるのか
できるだけ早くスペインに行きたいので高校卒業したらすぐ行きます!
こんな人に一言。
早くスペインに行きたい気持ちは分かりますが、その気持ちだけで日本を出国する時期を決めていませんか?
日本からスペインに行くには、当然のことですがお金も時間もかかります。
この記事を読んで、もう一度サッカー留学のスケジュールを一緒に見直していきましょう。
知っておいて欲しいこと
まずサッカー留学を始めるにあたって当たり前のことを確認します。
日本とスペインは違う。
これはサッカーのレベルとか、選手への評価の仕方とか、指導者のレベルといった人によって評価が変わるものだけの話ではありません。
特に、1シーズンの流れ、選手登録の仕方やチームの活動の仕方のことをここでは言っています。
もちろん後者にも、各監督、各チーム、各クラブによって多少の違いはありますが、それには全て客観的な理由があります。それも踏まえて、今回は「日本とスペインの違い」を紹介していきます。
1.シーズンの流れ
サッカー留学を始めるに当たって、まずこれを知っておく必要があります。
日本の場合、部活を代表するように、学術機関(小中高学校など)とサッカーが密接に関係しています。つまり、春に始まり、冬に終わります。[1月〜3月:一般的に受験期]
例えば、日本のプロサッカーリーグであるJリーグ(J1、J2、J3)は2月〜3月にシーズンが開幕し、10月〜11月にシーズンが終わります。そして、高円宮杯JFA U18 サッカープレミアリーグに関しては4月に開幕し、12月に閉幕します。
同様にスペインも、学校のシーズンとサッカーのシーズンは一致しています。ただし、この始まりと終わりの時期が異なります。
スペインの場合、9月〜6月までが1シーズンです。
日本と同様に、スペインもプロリーグに関しては約1ヶ月早く始まります。
そして、アマチュアでは7月がオフシーズンとなり、8月がプレシーズン[準備期間]となります。6月のシーズン終了から7月までの間と8月からシーズン開幕までの間で、いくつかのクラブでセレクションが行われます。
【スペインのプロリーグ】
6月:オフシーズン、7月:プレシーズン、8月〜5月:シーズン
【スペインのアマチュアリーグ】
7月:オフシーズン、8月:プレシーズン、9月〜6月:シーズン
下に図で示します。
※プレシーズン、シーズン、オフシーズンに重なりがあるのは、所属リーグによって開幕日のズレがあるため。
2.チームの活動の仕方
先ほどの“シーズンの流れ”を踏まえた上で、この期間にチームが何をし、どのように過ごしていくのかを、ここでは簡単に紹介します。
シーズン
まずメインとなる「シーズン中」に関して説明します。
日本の場合、図で示すシーズン中にはリーグ戦の他に、選手権大会の予選や複数のチームによる交流戦のような大会が開催されることがよくありますが、スペインの場合そういったものは一切ありません。
つまり、リーグ戦のみです。
また、日本では予選の勝ち残りの関係などで週末に試合がなく、練習試合を入れたり、公式戦に出場できない選手に対して練習試合を用意したりますが、そういったものもありません。あるとすれば、プレシーズンあるいはクリスマス休暇などのリーグ戦が一時休止する期間のみです。
プレシーズン[準備期間]
次に「プレシーズン」について説明します。
プレシーズンでは、主にリーグ戦に向けて準備・チーム作りを行なっていきます。
この準備・チーム作りの中に含まれるものは以下の通りです。
-選手の契約
-チームのコンセプト・基盤作り
大前提として、「契約」つまり「登録」されていない選手は公式戦であるリーグ戦には出ることができません。
「契約」に至るまでにはいくつかの道があります。ここでは、主な3つを紹介します。
1つ目は、所属クラブでの契約更新です。前シーズンに所属していたクラブで更新し、次のチームに進みます。
2つ目に、他クラブからのオファーから契約にまでいく道です。これは大きく分けて2通りあります。練習参加なしでの契約書へのサインと練習参加後からの契約書へのサインです。オファー先の監督が、獲得することに一切の迷いがなければ前者になり、練習で見てから獲得するか決めたければ後者になります。
3つ目に、各クラブが開催するセレクションに申し込み、そこから契約にまでいく道です。
サッカー留学では、基本的に「セレクションから〈契約〉」あるいは「練習参加から〈契約〉」を目指します。
オフシーズン
最後に「オフシーズン」について説明します。
この期間はチームとしての活動はほとんどありません。
クラブやチームとして、各地で行われる大会などに参加する場合もありますが、約1ヶ月間は練習も試合もありません。
ではこの期間、選手たちは何をするかというと、個人トレーニングを行います。
シーズン中にも個人トレーニングを行う選手はいますが、チーム活動前に体つくりなどを目的にオフシーズン中に個人トレーニングを行う選手がいます。
これはチームで行うのではなく、専門のジムなどで個人で行うものになります。
いつ日本を立つべきなのか?
以上のことから、サッカー留学開始のおすすめの時期は8月頃です。
これは経済的負担を考えた結果です。
「高校卒業後すぐ3月に日本を立つ場合」と「高校卒業後の8月に日本を立つ場合」を比較してみましょう。
1.「高校卒業後すぐに日本を立つ場合」
①3月〜6月中旬の約3ヶ月間(90日以内)滞在➡︎一時帰国後8月にスペインへ戻る
可能性としてまず上げられるのが、あるチームへの練習参加です。そして、うまくいけば残りのシーズン期間中契約し、リーグ戦に出場できる可能性もあります。
ただし、航空券代や家賃・生活費などがよりかかります。また、この期間を学生ビザで行くとなれば学費もかかります。
最初の3ヶ月を長期学生ビザなしでスペインに行く場合について話します。
8月から長期学生ビザで改めて1シーズン留学することを考えると、その3ヶ月前である5月末遅くても6月上旬に日本で申請することが必要です。6月中旬のシーズン終了までいると、余裕を持って長期学生ビザを申請することができません。
②3月に日本を立ち、翌年6月まで滞在【長期学生ビザ】
先に述べたように、3月から翌年6月までの期間を長期学生ビザで滞在する場合、一時帰国の航空券代はかからないものの、学費がよりかかかります。
※この場合、学生ビザの申請を高校在学中にすることとなり、18歳未満の場合、申請手続きが異なります。
そして、6月から8月の間サッカーのチーム活動やイベントはありません。
もし仮に、この方法を取るのなら、最初からスペイン語をしっかり勉強する気持ちを持つことが大事です。
※「3月〜8月末:語学学校、9月〜5月末:大学進学準備、翌年9月〜:スペインの大学」など。
2.「高校卒業後の8月頃に日本を立つ場合」
まず一番大きな違いは、かかる費用です。
この場合、高校卒業[3月末]〜渡航前[7月末]の約4ヶ月分の学費、生活費等を節約することができます。
現地に行ってからスタジアム観光などの娯楽にかかる費用を留学生本人が負担する場合、この渡航前の4ヶ月間でアルバイトなどをして、その費用を自分自身で準備することもできます。
次にサッカーの側面から話します。
リーグのレベルにもよりますが、多くのサッカー留学を行う人が最初に挑戦するチームは、基本的に8月中旬から活動を開始します。そのタイミングに合わせて、練習参加することが可能です。
早くからスペインへ行くことには、現地の指導者により早い段階で評価してもらえたりとメリットもありますが、その時期スペインではシーズン終盤であり、契約するハードルが少し上がります。つまり、練習参加のみになることが考えられます。
リスクを最小限に減らしてサッカー留学するのであれば、8月頃かと思います。
最後になりますが、留学にはさまざまな形が、多様な目的を持って臨むことが可能です。
それぞれの目的に適した留学の方法を、しっかりと考えることが大事です。
時間もお金も無限ではありません。それらを全てを大切にすることも大事だと思います。
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