(グラウンド)
- 大きなロンド
- 小さなロンド
- フィニッシュのトレーニング
- ダブルボックスのゲーム
- セットプレーの確認
ロンド(rondo)とボール保持(posesión)、普段何気なく使い分けている2つの言葉について少し考えてみました。
私はこの2つの言葉を次のようにそれぞれ考えます。
- ロンド
ポジションチェンジやゾーンの移動といった条件のない一定スペースでのボール保持し続けることを目的とするトレーニング。
- ボール保持
ポジションチェンジやゾーンの移動といった条件がある中で行うボール保持し続けることを目的とするトレーニング。
ボール保持の発展として、さらに特殊なボール保持というものもあります。(posesión específica)これは選手のポジションに応じて選手を配置し、より試合に近い形でボール保持しながら行うトレーニングです。
例えば、10対6の状況で、攻撃側を試合と同じようなフォーメーションで選手を配置してボール保持を行うメニューを言います。
今日は、まず選手全員でセンターサークルの中でロンドを行いました。センターサークル内にボールを奪いにいく選手3人、残りの選手はセンターサークルのライン上に点を描くように並びます。タッチ数はワンタッチで行います。
次に、4グループに分かれて4対2のロンドを行いました。単純にロンドをするのではなく、フィジカルコーチが合図をした時に守備をしている選手は異なるロンド(グループ)のところにボールを奪いに行きます。これにより次のフィニッシュ・ダブルボックスのメニューへのウォーミングアップを行って行きます。
ラージョは明日の16:00にリーグ戦があるため、今日の練習の負荷は下げました。スペインでは多くのチームが、金曜日や試合前最後の練習ではウォーミングアップとして、ボール保持を取り入れその後フィニッシュトレーニング、ダブルボックス、セットプレーのトレーニングをして練習を終えます。
これらのメニューを取り入れる理由は、より試合に近いシチュエーションで練習することとシュートなど基本的なことの感覚を確かめることです。
ロンド終了後、ペナルティエリア前でのシュートとクロスからのシュートの要素を含む連続したフィニッシュのトレーニングをしました。その後、ダブルボックス(ペナルティエリア2個分のスペースで行うゲーム)を8対8+8フリーマン+ゴールキーパーで行いました。ダブルボックスでは1点ごとにチームが入れ替わります。負けたチームは、フリーマンとしてダブルボックスの外にポジションを取ります。フリーマンをしていたチームは、勝ったチームと試合をします。これを繰り返すことで、競技性を高めます。
※勝ったチームがより多くプレーできる。
今日のダブルボックスでは、フリーマンの選手たちはワンタッチでプレーしました。このルールを設けることで、昨日トレーニングしたこと(ボールを受ける選手の正面にポジションを取りプレーすること)を促すことができます。
今日の練習では、最後にプレシーズンを含めてこれまで練習してきたこと、特にセットプレーについて復習しました。
復習した内容は、次のことです。
- 相手のゴールキックからの再開についてどのように守備をするのか。
- プレー中は、どのように守備をするのか。
- コーナーキックの攻撃のバリエーション。
- コーナーキックの守備の仕方
- 遠い位置からと近い位置からのサイドからの相手のフリーキックに対してのそれぞれの守備の仕方。
- フリーキックの攻撃のバリエーション。
明日試合ということで、私は少し神経質になっていますが、今日の練習からはチームに対してとても良い印象を持っています。なぜなら、最後にこれまでの復習をしているの中で、選手たちから自発的に行動に移す場面があったからです。これは、選手たちがある程度これまで取り組んできたことを覚えているということを意味すると思っています。
明日どうなるか、試合が終わるまでわかりません。
(ロッカールーム)
- 相手分析の映像と説明
(グラウンド)
- セットプレー
- フィニッシュのトレーニング
- ダブルボックスのゲーム
- モラタラスも明日リーグ戦があります。
今週練習してきたことと相手のプレー分析、なぜこれまで練習してきたことが有効なのかを相手のプレー映像とともに練習前にロッカールームで説明しました。これまでの復習をして試合前日にすることで、翌日の試合当日に選手たちが頭の中を整理して試合に臨むことができると考えています。
今日最初のトレーニングは、セットプレーでした。本来セットプレーのトレーニングは2日に分けて15分ずつ行いますが、昨日セットプレーをする時間を取れなかったので、今日約30分かけてセットプレーのトレーニングをしました。
モラタラスのJuvenilAは、ラージョBと比べるとセットプレーの分類や種類が多いです。ただし、細かく分類しているから、良いとか悪いとかではありません。アプローチの違いです。
例えば、選手の中には情報量が多いと混乱したり疲れてしまう選手もいれば、プレーの詳細が決まっている方がプレーに集中しやすい選手もいます。セットプレーの分類や種類の数は、どちらのタイプの選手に重きを置くサッカー指導者なのかによります。考え方の違いでもあります。
本来攻撃と守備に分けて行うところを1日で行ったので、かなりの時間が必要でした。
次のフィニッシュのトレーニングでは、シンプルなクロスからのシュートを各サイドから1回ずつとポジションを定めた上で10対DFライン4人の状況でボールを保持しながらフィニッシュまでいくメニューを行いました。
つまり、3つのフィニッシュのメニューを連続して行います。バリエーションとして、3つ目のフィニッシュでは10対「DFライン4人+中盤3人のブロック」の状況で行いました。この3つ目のフィニッシュでは、今週を通じて練習してきたこと(プレー中の守備ブロックに対しての攻撃)を行います。
最後のダブルボックスのゲームに関しては、ラージョの活動内容で話した通りです。競技性を高めます。今日は、ゴールを決めた数をポイントとして集計しました。今後スタッフと選手たちで話す必要がありますが、昨シーズンは毎月の各選手のポイントを集計して、最もポイントの少ない5•6人の選手がお金を出し合ってフルーツや飲み物を他の選手たちに奢るということもしたりしていました。Juvenil(ユース)や大人のカテゴリーになると、自分たちである程度のお金を稼ぐようになるので、このようなことができます。より年齢の低いカテゴリーはできません。
これはあくまでも競技性を高めるための一つの手段です。私がこのこれまで所属してきたチームではこのような手法を使うことはよくあります。
今日は2つのチームでとても良い感触を持っています。ただ、実際に試合をしてみないとわからないことはたくさんあります。選手たちが明日これまでやってきたことを試合で発揮し、試合の中で戦ってくれれば良い結果が付いてきれるのではないかと思います。
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